金沢の秘湯・犀末温泉 神仏湯

 犀末温泉・神仏湯は、犀川沿いにある金沢の秘湯的な温泉。大桑側からだと、大桑簡易野球場に行くようにし、坂を降りると未舗装の道になり、立ち入り禁止の策がしてあって入れないようになっているが、その右側にも道があるのだ。その道は勿論入れる。大きい石やまわりに木々が生い茂るガタ道で、蛇などの虫もいる。それでも道なりにしばらく進んでいくと、やや開けた場所になり、その左手にガラクタが積まれたところや壊れた工場みたいな建物が見えてくる。そこに、犀末温泉神仏湯がある。バラック小屋みたいな建物で、絶対に温泉だとは思えないが、ちゃんと看板もあり、料金大人300円、小人100円となっている。



犀末温泉の看板と建物。ごらんの通り、ガラクタが・・・

 1階は食堂みたいな場所になっていて、人が数人いて、にぎやかに話をしていた。ここではビールやおつまみなどを出すそうだ。ここでお金を払い、建物左の通路を登って浴室に行く。500円だと思っていたのだが、300円と安かった。そしてドアをあけて中に入るとロビーと言うか休憩所みたいな場所に。昔ながらのテレビや、作業道具、その他etc・・・どこかの田舎の家の倉庫の置いてありそうな物がたくさん置かれていた。入って手前が男湯、奥が女湯である。(もしかしたら、月変わりとか週変わりとかってシステムになっているのかも)初めて来た人はどっちが男湯か女湯か結構分からない。常連らしき慣れた人に教えてもらい、男湯に入る。



浴場に行く通路とロビー。

 脱衣場は意外に普通にゆったりしていて、ひもナシのロッカーキーもあるが、ヒモなしのキーはなくす可能性もあり、どっかの隙間に落としたらとれなくなるので、鍵はかけずに入ったほうが良いと思う。トイレは意外に洋式便所である。さて、そして浴室へ。雰囲気のいい内湯のヒノキ?風呂がある。こじんまりとしていて、客は誰もいない。シャワーで体にかけ湯をしようかと思ったが、水しか出ない。温度を30〜40度にすると水が出なくなってしまう。ので、風呂の湯でかけ湯をする。洗い場はそこそこあるが、シャワーは2つのみであった。洗面器はケロリン桶である。まずはぬるめの露天からつかることにする。駐車場からは男湯の露天が丸見え。でも、人がいないから全然気にならない。昔は屋根みたいなのがあったのだろう。(女湯には屋根がある)壊れたのか、骨格だけ残っていて、屋根の部分の廃材は露天風呂の片隅に積まれている。割れたカガミもそのまま置かれている。景色も良く、お湯はぬるめでゆったりと入れる。湯は塩辛く、まさに秘湯の名湯といった感じで、感動物ですばらしい温泉である。源泉かけ流しの最高の雰囲気、タイムスリップ感などが味わえる。しばらくすると常連らしき人が入ってきた。その人は内湯で歌を大声で歌いながら入っている。(俺も今度、そうしようっと)その人の話からは昔は女湯と男湯の仕切りが透けてて、もっと見えやすかったという。(今も隙間から覗ける)内湯はヒノキ?造りで、こちらもこじんまりしてて雰囲気がイイ!源泉が飲めるように、コップが置いてあった。また浴槽は非常に簡素な作りで、木とかタイルとか、簡単に手で動かせる。逆に入るときに恐さもある。湯は露天風呂より熱めだが、温度も程よく、ゆっくりとつかることができる。場所柄も関係しているのか、時間を忘れてゆっくりすることができた。(1時間半ほど入ってたかも)また絶対に行ってみたいと思った!





男湯の脱衣場、内湯、洗い場、露天風呂、露天からの風景である。




女湯の脱衣場、内湯、露天風呂。男湯より立派であった。

 大桑から行くと、ガタ道を通らなければならないが、末のほうからだと、割と楽に来ることが出来る。末の方からだと末から内川のスポーツ広場に行くようにし、坂を降り、橋のちょい手前の農耕車以外通行禁止の道を通っていけばいい。運転に自身のない方や、夜などは末側から来るのをお勧めする。感動感を味わいたいのなら大桑側から来るのがいいと思う。土日祝しか営業してないので注意が必要。